今回は、まだどうぶつの総合病院を紹介先として、使ったことないジェネラリストの先生方へぜひ知って頂きたく、どうぶつの総合病院の利用の仕方や実際の利用者の声を聞いてきました!
今回、インタビューしたジェネラリストの利用者は『山本先生』です!
どうぶつの総合病院を紹介する時
どうぶつの総合病院へ紹介する際はどんな時?
「精度の高い診断が欲しい時」
重症な子といいますか、うちではこれ以上何もしてあげることができないなと言う時と確定診断をお願いする時、神経や皮膚の分野などでお願いするケースが多いです。
依頼する数が多いのは病理・臨床病理ですね。そのほか、診察だと神経科が多いです。CTがないことで精度が高く診断ができないことや、神経科は手をつけられない検査が多いために依頼することが多いです。
そのほかに紹介する時はありますか?
「手術症例」
他にもオペといった外科も割と多いです。外科を得意としてないため、できることが割と少ないです。例えば、心臓病で麻酔リスクのあるオペや取れない腫瘍に関して、手術の依頼することがあります。
今まで利用してよかった経験や症例
ほとんどの場合は良かったですが、診断の精度がしっかりしているという印象が強いです。手術にしても、神経の検査にしても、しっかりと診断して頂いて対応して頂けているので、満足しています。
紹介先として利用してよかった具体的な症例はありますか?
「親身になってくれる」
頚椎のヘルニアで痛みが強いビーグルの症例がいまして、どうぶつの総合病院さんで手術をしていただきました。元気になり一度は帰ってきましたが、再発したことで来院されました。どうぶつの総合病院で診て頂こうということで再び紹介しました。
しかしその後、飼い主さんとお話しした際に、「これ以上、痛がっている姿を見ていられない」「痛みで人を噛んでしまった」ということで、飼いきれないと感じてしまっていることがわかりました。
どうぶつの総合病院で1泊入院している時に神経科の金園先生からお電話で「飼い主さんから安楽死の依頼が来たが、こちらでは決めることができないです。」と教えていただきました。
この時に金園先生がすごく親身になってお話ししていただき、金園先生自身が「自分が一回で直しきれなかったからこうなってしまった、申し訳ない」と言って頂いたくらいに考えて説明・行動してくださりました。
最終的には、安楽死をせずに飼い主さんから私にそのビーグルを譲渡していただき、動物病院の犬になり、いまも元気に過ごしています。
そのほかに具体的にここがよかった!ということがあれば教えてください
「信頼でき、信じることができる」
そのほかに、最近の症例だと、下垂体性クッシング症候群になってしまった症例がいました。この症例も金園先生に診ていただき、放射線治療も治療の手かもしれない、ということで北海道大学の放射線治療を受けて帰ってきました。
しかし、その後も状態が良くならず、最終的には亡くなってしまいました。ただ、その時も金園先生がとても親身になってくださり大変助かりました。
疑問を質問しても親切に回答して頂き、北海道大学からこちらに帰って来てからの今後の治療方針を考える際も「金園先生がそうおっしゃるならそうしよう!」と信じて診療・治療ができました。
一次診療の先生へどうぶつの総合病院を利用するためのアドバイス
一次診療の先生方へ、専門医療を利用する際のアドバイスはありますか?
「気軽に相談という形でも大丈夫」
気軽に相談という形でも良いと思います。
紹介したら、そこで患者さんを手放してしまうと思っている方はいらっしゃると思いますが、そんなことはありません。また私たちの元へ帰って来ます。
それに大変親身になってお話を聞いてくださるので、敷居の高いイメージはあまり持たずに紹介したら良いと思います。
将来的に、専門医療機関との関係
将来的に一次診療と専門医療の連携や関係性はどうあるべきだと思いますか?
「3者が連携して治療に当たることが理想」
専門医という肩書きを持つ先生たちは、一般の獣医師たちからすると敷居が高いというような印象がありますが、どうぶつの総合病院の先生方は、敷居が高い印象とは違い一般の獣医師さんのように話してくださるので、あまり偏見などは持たずに紹介をすると良いと思います。
飼い主さんと一次診療と二次診療と3者で連携して治療にあたれると理想ですよね。
また、交流があると良いと思います。お話は電話やメールが多く、なかなか直接会う機会があまりないため、全然相手の先生を知らないと紹介しづらい印象があると思います。なので、交流する場所があれば良いのかなと思っています。
以上で山本先生へのインタビューは終わりです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。